3D-CADとは?ソフトの選び方を初心者にもわかりやすく解説

3D-CADとは?ソフトの選び方を初心者にもわかりやすく解説

物体の立体的なイメージが表現できる3D-CAD。最近では、3Dプリンターが普及したことで、3D-CADに興味を持つ個人が増えてきました。3D-CADを使ってどんなことができるのでしょうか。また、どんなソフトを選べばよいのでしょうか。3D-CADのソフトメーカー認定トレーナーYumiko Kashiwaiさんが、初心者にもわかりやすく解説します。


Yumiko Kashiwaiさんのプロフィール

https://www.timeticket.jp/hosts/lega_yumiko/?utm_source=ttl&utm_medium=228&utm_campaign=experiences_18

心に描いたものを、物質化する方法を教えます! 3Dプリンター、3D-CAD(Rhinoceros)、3Dスキャナ、CG作成など、やさしく楽しくレクチャーします! ゼロ経験者さん歓迎です^^ Rhinoceros認定トレーナーです。

3D-CADとは?

正確な縮尺で立体的な絵を描くことができる「3D-CAD」

——3D-CADはどんなことができるツールなのでしょうか。 「3D-CAD」とは、正確な縮尺で、立体的な絵を描くことができるツールです。 3D-CADという名称を分解してみると、その意味がわかりやすいでしょう。 「3D」についている「D」は、Dimension=次元のことをいいます。つまり、3Dは3次元。立体図のことをいいます。ちなみに、2Dは2次元、すなわち平面図のことです。 「CAD」は、Computer Aided Design(コンピュータ支援設計)の略で、コンピュータを用いて設計をする設計支援ツールです。 CADは、もともと設計士が手書きで描いていた図面を電子化し、コンピュータ上で再現したものです。CADの登場で、今まで人の手によって行われていた設計作業をコンピュータによって支援し、効率を高めることができるようになりました。

あらゆる業界で用いられている「3D-CAD」

——3D-CADはどのような現場で用いられることが多いでしょうか。 3D-CADは、工業デザインや建築、ジュエリーデザインなど、あらゆる業界で用いられています。それぞれの用途別に、使いやすい機能を備えた3D-CADソフトが登場しています。 ただ、3D導入時にかかるコストなどを考慮して、2D-CADで設計している企業もまだまだ多くあります。

3D-CADで何ができるか

——3D-CADを使うとどんなことができますか? 大きく、次の3つがあります。 1.イメージを形にできる 2.3Dプリンターを使った副業ができる 3.業務でリーダーになれる

1.イメージを形にできる

仕事でもプライベートでも、「こんな商品があったらいいな」と思うことがありますよね。3D-CADを使ってそのイメージを描くことで、心に浮かんだイメージを形にする=実際に作ることができます。

2.3Dプリンターを使った副業ができる

——3D-CADに興味がある人の中には、趣味で3Dプリンターを使ってみたいという人も多そうです。 そうですね。3D-CADを使ってアイデアを描けば、そのまま3Dプリンターで出力して作品を作ることができます。中には出力した作品をメルカリに出品して、副業で月15万円を稼ぐという人もいます。 ——3Dプリンターを使うと、どんなものが作れますか? 3Dプリンターの大きさにもよりますが、小さいサイズのものだと、たとえばアクセサリーを作ることができます。作りたいものにあわせて、3Dプリンターの大きさや使用する樹脂の色を準備するといいでしょう。3Dプリンターは5万円〜7万円台であればきれいに加工することができます。

3.業務でリーダーになれる

——業務でリーダーになれるというのは、どういうことでしょうか。 業務の意思決定をするとき、「ふわっとしたイメージ」で提案されるよりも、「はっきりと視覚化されたイメージ」を提案されたほうが活発に意見を交わすことができます。 「3D-CADでイメージを描くことができる」ということは、「正確な縮尺図のCG(コンピューターグラフィック)を描くことができる」ということ。リアルなイメージ図をもとに提案をすることで、さまざまな意見が集まりやすくなります。


つまり、3D-CADを使えるようになると、意思決定のリーダーとして意見を集約し、みんなの「納得解」を導くことができるようになるのです。 


おすすめの3D-CADソフト

——無料で使える3D-CADソフトはありますか? 「Fusion360」というソフトは、個人利用の場合には無料ライセンスで使うことができます。しかし、保存可能なドキュメントが10個までと制限されていたり、有料ライセンスに比べて機能制限があったりするため、実質的に有料ライセンスにする人が多いですね。 ほかにも「FreeCAD」といった無料ソフトがありますが、全体としてはユーザー数が少ないようです。「CNC Cookbook 2020 CAD調査」によると、有料ユーザーと無料ユーザーは、8対2の割合で、ほとんどの人が有償利用を選んでいるようです。 ——では、有料のソフトとおすすめのポイントをいくつか挙げてください。 先ほど紹介した「CNC Cookbook 2020 CAD調査」では、有料ソフトの人気トップ3は、1位がSolidworks、2位がFusion360、3位がRhinocerosとなっています。 このうち、Solidworksは100万円以上と高額なので、3D-CADを初めて導入する企業や個人には、Fusion360Rhinocerosをおすすめしています。 ——「Fusion360」と「Rhinoceros」、それぞれどんなソフトなのか、特徴を教えていただけますか? Fusion360とRhinocerosは同じ価格帯で、ともに人気のあるソフトウェアです。大きな特徴は次のとおりです。 Fusion360 部品数が多いものを表現したい場合におすすめ たとえば、30個の部品が組み合わさってできているような作品を作りたい場合、Fusion360には自動的に部品のリストが作成される機能が備わっています。工業デザインや建築など、部品数が多いものを3D-CADで設計するときに便利です。 Rhinoceros 曲線形状を作りたい場合におすすめ Rhinocerosは曲線形状です。ジュエリーなど曲線を表現したいプロダクトのデザインにおすすめです。 このように、ソフトによってできること、得意なことが異なります。

3D-CADソフトの選び方

3D-CADソフトを選ぶうえでの3つのポイント

——3D-CADソフトを選ぶ際は、どんな点に意識すればよいでしょうか。 3D-CADソフトを選ぶ際のポイントは、次の3点です。 ・自分や組織のやりたいことがそのソフトウェアで実現可能か

・ソフトウェアの人気度

・ソフトウェアの価格

自分や組織のやりたいことがそのソフトウェアで実現可能か

——まずは3D-CADで何がしたいかを明確にすることが大切ですね。 そうですね。自分や組織が「何をしたいのか」によって、選ぶべき3D-CADソフトの種類は変わってきます。 先日、「3Dプリンターでオリジナルファッションアクセサリーを製造する『モノサーカス』のようなアクセサリーを作りたい」という相談をいただきました。アクセサリーを作りたい場合は、先ほど挙げたRhinocerosの「Grasshopper」という機能が役立つでしょう。相談者には3Dプリンターの発注先などを実例とともにお伝えしましたが、このように、何のために3D-CADソフトを使うのか、目的を明確にしておくとよいでしょう。 3D-CADを使いこなせるまでなるには、ある程度の時間がかかります。また、ソフトウェアを途中で変更すると、ファイルの形状や関連情報が変わってしまうことがあるので、容易に新しい3D-CADソフトに切り替えることはできません。 そのソフトウェアを使うことで、あなたがやりたいことが実現可能かどうか、長期的に使えそうかをじっくり考えましょう。

ソフトウェアの人気度

——ソフトを選ぶ上で人気度が重要なのはなぜでしょうか。 ソフトウェアのユーザー数が少ないということは、ソフトの利用に関するセミナーや書籍が少なく、習得に困難が伴う可能性があります。 また、3D-CADソフトをインターネットで検索すると、人気や使い勝手ではなく、宣伝力が強い製品が検索上位に表示されがちです。機能比較表では問題なかったためそうした製品を選んだところ、使い込むうちにソフトに重大なバグがあることを発見したという例もありました。 実際にソフトを試して、バグがないか、使い勝手はどうかといったことを判断するには、お金も時間がかかります。人気が高い3D-CADソフトは、機能面でもサポート面でもそれだけ多くの人に支持されているということです。

ソフトウェアの価格

——3D-CADソフトの選定には、価格も大切なポイントなのですね。 あまりに高価な3D-CADソフトは、導入できないか、または限られた人しか使えない状況になりがちです。人気度が高く、かつ無理のない価格帯の3D-CADソフトを選べるといいですね。 3D-CADを始めようと思ったら、すでに3D-CADを使っている人に会ってみてはいかがでしょうか。一歩踏み出したぶんだけ、今までには見えなかった楽しい景色が見えますよ。

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